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もうだめだ と思ったとき ほんとうの力が あふれだす いつでも、だれでも こどもだって、おとなだって 恋も 野球も 借金も 雨でも 晴れでも かっとばせ 一発逆転ホームラン！ 作 越水利江子 絵 石井勉 小峰書店１５００円（税別） |
芝田勝茂さんの書評『竜神七子の冒険』
yamada5さんの児童書読書日記『竜神七子の冒険』
ERIさんのおいしい本箱Ｄiary 『竜神七子の冒険』
◆『竜神七子の冒険』読ませていただきました。
ラストのメロンの匂い、リアルでした。まるで本から匂ってくるようで。
それから、何といっても七ちゃんが、けなげで泣けました。
お母さんとお父さんの離婚問題でも、七ちゃんはお姉ちゃんだから、笑太と同じ行動はできない。
出ていくお母さんについていきたくても、自分からいけないあのシーン……
ついていったらええと思うよと、声をかけてあげたくなりました。
そうしたら、お母さんが抱きしめてくれた。
ほしいところを書いてくれるなあ〜「くう〜」とうなっちゃいました。
貧乏でも親がもめていても、七ちゃんがまっすぐなのは、ちゃんと愛情をもらっているからですね。
このお話の登場人物はみんな、人にやさしくすることを知っていて、
やさしくされたことをきちんと受け取る心を持っている。すてきです。
お父さんは大酒飲みで借金を作ってしまうだめな人だけれど、
そこのところはずれていないから、憎めないんですよねえ。
もうだめだと思ったとき
ほんとうの力があふれだす
いつでも、だれでも
こどもだって、おとなだって
恋も野球も借金も
雨でも晴れでも
かっとばせ
一発逆転ホームラン！
もうだめだと思ったとき、また読み返してみます。
子どもも大人も励まされる一冊だと思いました。(大阪・作家）
◆「竜神七子の冒険」ついに読み終わりました。
お母さんがかっこよかったです！ いまでもお母さんの言ったことが心に響いています。
ところで、七子と心平の恋の行方はあの後どうなるのでしょうか？（関東・中学生）
◆七子ちゃんの冒険、一足お先に読んじゃいました！
もう、泣くのをがまんするのに大変でした。（電車の中で読んでいたので）母なら、泣く。
そして麟子さんにほれます！ おおっと、この先は、読んでからのお楽しみ〜♪（京都・お母さん）
◆七子や母さんのたくましさがとても気持ちよかったです。
ひどい貧乏、どうしようもない父さん、そして災難と、立ち直れないような状況の中で、
逃げないで、へこたれないで、真っ直ぐ前を向いて生きていく姿に感動しました。
また、不幸を受け入れて、何でもないことにしてしまう力強さに真実味があって、
大人であるわたしたちにも、力を与えてくれるような読後感がありました。
そして、いろんな恥ずかしいと思えることがあからさまにさらけだされ、人や家庭、
家族には様々な事情があるということが堂堂と書かれていることもうれしかったです。
野球チームの会費を払えないことを気にしている七子、そんな気がかりを察してくれている
住職や心平もよかったけど、大人たちが本物の大人であることに安心できます。
今、大人たちは子どもたちと同じように、何かに流され過ぎています。
信念や怒りが足りないです。
そんなところに一考、立ち止まりを与えてくれているような気がします。
うれしい一冊でした。（栃木・作家）