「あきらめないで また明日も」へのおたより
作・越水利江子(岩崎書店)


◆「あきらめないで また明日も」のご感想は、作者自宅へ、驚くほどたくさん頂いております。
どれも、感動的なお便りです。
でも、封書やはがきでいただいたものは個人的なものですので、ここへは掲載できません。
残念ですが、どうぞ、お察し下さいませ。
ここへ掲載させていただいたのは、風雲童話城掲示板と、ご承諾を得たメールでのご感想です。

けれども、お便りの一つ一つに心から感動し心から感謝しております。
ありがとうございました。



「あきらめないでまた明日も」を読みました。
全盲でありながら、けっしてくじけず、子どもの服を縫い点訳絵本を作り上げる岩田美津子さんに、ほんとうに胸打たれました。美津子さんのお人柄が文面からにじみ、心が温かくなるとともに、お母様が亡くなられご遺体にすがるシーンには、涙がこぼれました。
こんなに真摯に素敵に生きておられる方がいらっしゃるんだ!と、たくさんの子どもと母親に読んでいただきたい本です。(雪女の孫さん)



「あきらめないで また明日も」を読んで
主人の叔母は教師として障害児の教育の携わってきた人でした。
その叔母が退職して、彼女が教えた生徒さんから素晴らしい刺繍のクッションがプレゼントされました。小さなクロステッチで女童と男童が鞠遊びをしている図案でした。
それを見た私は「綺麗で丁寧な刺繍、やっぱり聾唖の方は根気がいいんですねえ」と言いました。
それを聞いた叔母からは「いいえ、聾唖の子でも落ち着きの無い子はいるし、盲目の子も活発な子もいる。性格の有り様は健常者と同じ、色んな性格の人がいる。ただ彼らが大人になり、生きていく為につける職業は限られている。だから健常者ができない我慢をして職を覚える。だから根気も良くなる。『人に迷惑をかけてはいけない』と思うから活発な盲目の子も大人しくなるのよ」と諭されました。
岩田さんの子供の頃の活発な性格が、職業を覚え病院に就職した事で対人恐怖症になり、その活発で好奇心旺盛な性格が押さえ込まれて行くのを読んで、叔母の言った事を思いだしました。
でも「自分で何かを作りたい」という岩田さんの前向きな性格までが失われなくて良かった。それには森南海子さんの力も大きかったでしょうし、岩田さんのお母さん利子さんの教育も良かったのだと思います。
岩田さんの事を知り、近づく事は、今後老齢化して行く我々にとっても良い教訓です。
自分の現在仕える機能を使い何が出来るかが大事で、失われた機能を歎いても何も出来ないのです。これからそれを心に留めて行きたいと思います。(るいさん)